東進の林修先生とキムタツ先生の対談:「受験必要論」より。
こんにちは。
昨日、東進の林先生はやっぱりすごい。らしい。という事を書きました。
授業の様子を窺い知る動画や、参考書、テキストなどが見たいなぁ、と思っているのですが、それは今のところ見つかってません。
ただ、いくつか書籍が出ているので、それは、ボクも読んでみてます。
例えば、「受験必要論」。
ここでは、灘中高の英語の先生でもあり、
東大を目指す生徒さんならお世話になったであろう
「東大英語リスニング」の著者、木村達哉先生との対談が載っています。
ちょっと長いのですが、抜粋します。
「学校の先生も予備校講師も、教えすぎる」
木村:成績が伸びるメカニズム的なものを、もっと言うていったほ
うがええんやろな。最強なのは・・・最強かどうかわかんないけど 、公文式ってあるでしょ。あれ、いいシステムやなと。
林:実は僕、公文式で数学を仕上げたんですよ。自分自身が。高校
まで全部、さっさと先に終われたんで。
木村:あれ、座席におるおばちゃんが「ここまでできたんだ。じゃ
あ次これ、次これ」といってプリントくれるんですよね。
林:あまり教えてくれないんですよ。
木村:そう、教えてくれない。
林:あれ、すごくいいですよ。自分で考えるしかなくなるんで。
木村:僕、今一番困るのが、日本中の先生が授業見学にいらっしゃ
るんです。でも、僕の授業、公文式と同じシステムなんで、最初に プリント配って「解けたら、前にトランスレーションとりにきて」 と。で、取りに来た生徒は、次のプリントをもらえるんです。で、 「次にこれやって」と。だって、普通に考えて、プリントに書いた 程度の英文を、たかだか3分か4分で読まれへんかったら、英字新 聞も読めないんで。これやと、50分間授業時間があったら、3つ も4つも読めるんですよ。こういうのを多読って言うんです。 でも、それを先生が余計なことを上から訳しながら一緒に読むか
ら、数が減るんですよ。たまに生徒たちから「ホンマ、灘の先生っ て楽ですね」と言われる。「去年までは結構頑張ってたから、今年 はいいねん、高3やから」と言ってますけど。でも、そうするほう が生徒の力がつくんですわ。
林:予備校講師でも教えすぎるんですよ。で、俺について来いって
やるんです。あれは、本当によくないなあ。
木村:僕、たまに「うちの授業を見てください」と声かけられて、
出前的に見学に行くんです。で、「好きなように感想を言ってくだ さい」と言われるんです。で、ホントになんでもいいんですか」と 聞くと、「いいです」と。で、言ったりするんです。 要は、50分間、先生が必死になってしゃべってはるんです。「
でも先生、これ、普通に考えてください。この子ら先生の授業を5 0分聞いて、いい子のように見えますでしょ。これ、1時間目から 6時間目まで全部そうやったとしたら、この子ら300分間全部ず っと聞いてるんですけど、それどう思います?」と。「でも、教え ないと・・・」とか反論はあるんですけど「いつ生徒らは考えるん ですか」と。
林:教える側に自信がないと、とにかくおしゃべりになりますから
。
木村:そうですね。ほんま、そうやなあ。
林:自信があると、黙って「どうする? 考えてごらん」といって
ニヤニヤしてるんです(苦笑い)。
木村:まさにそうです。
林:でも、答えしか言わない授業って、結構良い授業だったりする
んですよ。
木村:教員がヒントを与えたりとか、そういうのは必要だと思うん
ですけど、生徒に手取り足取り教えるというか、そういうのが日本 では、少なくとも英語ではトラディショナルないい授業と言われて きたんです。「全部訳しましょう。上から全部読みましょう」と。 そうすると、生徒らが自分で解決する余地が残らないんですよ。
東進予備校の先生にも関わらず、「公文式が最高」とおっしゃっていて、
なんだか非常に好感が持てます。
キムタツ先生の灘の授業も、公文と同じようなことをやってると
いうことなので、なかなか奥深いな、と感じてます。
では。